学び支援事業についての一般質問、ほか

2012年9月10日に開催されました北名古屋市議会での私からの一般質問と答弁の概要です。質疑の全文については、市議会ウェブサイトに掲載される議事録をご確認ください。

学び支援事業について

学び支援事業計画について
事業計画が公表されていない。事業計画ならびに成果と課題についてご説明いただきたい。

子供たちの学びを支援するための非常勤講師配置、基礎学力向上のためのホリデー教室、教員の授業力向上のための研修の3本柱から構成。非常勤講師の配置については、各学校の非常勤講師活用計画に基づき配置している。本年度は34名。主にチーム・ティーチング指導として活用している。各学校の報告書からは個別指導などのきめ細かい指導ができ、9割程度の児童生徒が学校が楽しいと答えている。学力面でも中学校2,3年時には全国平均を大きく上回っている。課題として、非常勤講師の確保とその活用方法にはまだ改善の余地があること。

学び支援事業における教師の配置について
当初は「入り口・出口の学年を支援する」副担任として設置したが、昨年より各学校での適所配置になっている。少人数学級などほかの方法もある。望ましいのはどのような学級であるか。

兵庫県で学級編成の弾力化の取り組みとして、小学校1・2年生において35人学級編成か複数担任制を学校で選択する仕組みがあるが、入学当初の児童生徒の心の安定など一人ひとりに応じた生活指導ができるとし164校中163校が35人学級を選択している。また文部科学省の検討会資料によると、全国学力テストで全教科の平均正答率が全国平均を上回っている都道府県のすべてにおいて35人以下学級などの少人数学級が実施されていた。
このことから少人数学級が複数担任制度より効果を挙げると判断している。
本県では小1・2、中1で35人学級がすでに実施されていることを踏まえて、各校が直面する問題に校長の判断ですばやく対応できるように制度設計している。

不登校の生徒児童に対する学習・進路指導について
本人や保護者のニーズと合致しているか?
あるケースでは、個別指導してくれるなら部活も好きだし学校に行く、といっている。しかし学校側からは先生の時間がないと断られた。そのような手厚い指導はできないのか?

不登校の生徒の自宅での個別指導を非常勤講師にさせることはできない。
別途、教育支援センターの家庭訪問相談員は個別指導等の対応をしているので活用していただきたい。また愛知県の「ホームフレンド事業」では、学生ボランティアを不登校児童生徒の家庭に派遣し、話し相手、遊び相手として活動している。

>>再質問
学内でどなたかにご対応していただくことは可能か?

手隙の先生が対応することは可能である。

多様な選択肢でいち早く社会での自立に向けた進路を
不登校生徒に対して、学校以外のフリースクールなど、ほかの選択肢を広く提示することで、いち早く社会での自立に向けて進路を切ることができるように。ご家庭の心の安定を考えて、本人と家庭が選択できる支援体制づくりを考えてほしい。

文部科学省の平成10年の不登校経験者への調査によると、中学卒業5年後に就労も就学もしていないものは不登校経験の約2割。就労者・就学者はあわせると7割以上。約3割が大学・短大などの教育。不登校であったことを経験者の3/4が否定せず肯定している。
北名古屋市では子ども・若者支援地域協議会を設置して対応している。フリースクールも選択肢だが、義務教育学校を否定する点から現時点では積極的に認めることはできないが、条件さえ整えば認めている。

地域理解の推進について
北名古屋市が独自の予算で事業化しているこの学び支援事業を、もっと積極的にPRしていただきたい。

確かに事業内容や事業成果を広く示すことが、説明責任・結果責任を明確にすることからも重要。今後、検討する。

信頼される学校づくりの推進について

しっかりクラスをまとめられる先生は
昔はちょっとした拳骨はあたりまえでしたが、今では子どもたちを威嚇するしぐさ、たとえば机を「バン!」とたたいて「静かにしろ!」とやることまでできないと聞いています。このような中で教師がどう子どもたちを指導することができるのでしょうか。どのような先生が今の学校現場にあって、しっかりとクラスをまとめているのか。

教師という職業に対する強い使命感や誇り、子どもに対する愛情や責任感、専門家としての力量として子どもの理解力・生徒指導力・集団指導の力・学級づくりの力・学習指導・授業づくりの力・教材解釈の力、さらに教職に対する新たな専門知識と実践的指導力を学んでいく力などを持ち合わせていること。総合的な人間力、豊かな人間性や社会性、常識と教養、礼儀作法をはじめ対人関係能力・コミュニケーション能力などの人格的資質、教職員全体と同僚として協力していくこと。
しかしすべてを兼ね備えた教員はそんなに多くは無い。理想を目指して努力する教員は多くいる。
使命感に燃え、子どもたちの新たな学びを支えぬき、自ら学び続ける教員が基本であると思います。

信頼される学校づくりについて
平成22年の報告書に「信頼される学校づくり」として「学校側と保護者や地域の方々とが、直接、顔を合わせ話し合うことにより、さらに信頼関係が深まると思う。」と指摘がされています。しかし平成23年の報告書を確認してみても、それに合致するような記述は見られませんでした。「信頼される学校づくり」をどのように考えておられるか。

理想となる学校像が教職員全体の共通認識として明確に示され、学校組織としてのチーム力を発揮できるような学校経営がされているいことが前提となります。その上で、学校が伝えたい情報だけでなく、保護者や市民が必要とする情報を解りやすく提供し、相互に考えを出し、話し合うことを経て、保護者や市民が学校の諸活動に参加していくことが大切かと思います。
北名古屋市においては、学校評議員制度、学校評価を導入し、保護者や市民に対する説明責任を果たすとともに理解を深め、連携協力の促進を図ってきました。
今後は5年計画で導入する学校運営協議会制度、コミュニティ・スクールの活用を図り、よりいっそう、教育の質の保証・向上を図ることで信頼される学校づくりを推進していきたいと考えている。

>>再質問:担任と生徒保護者が顔と顔を合わせるコミュニケーションが、信頼される学校づくりにとって重要なのではないか。(記憶によるメモ。不確かですがこんな内容でした)
>>>(答弁メモなし。後日補強します)

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コメント

  1. フリースクールを取り上げていただきありがとうございました!答弁にはガッカリですが、行政らしい模範解答ですね(笑)

  2. まさに非の打ち所の無い模範解答のような答弁でした。

  3. 少人数学級のほうがいい、という主張の根拠についての研究も必要ですが、それよりも非常勤講師の配置と弾力的運用によって「おちこぼれ」を作らないことへの期待が高いです。能力のある生徒をさらに伸ばすことは集団学習では無理だと思うし。

  4. 能力のある子どもはさっさと学校外の活動に邁進してほしい。そのほうが世界が広くなる。なるべくなら天井は高いほうがいい。青天井の世界に羽ばたいてしまえばいい。世界を幸せにしてほしい。

  5. 名古屋市は担任サポートを入れ始めてます。僕の知り合いでサポート員をやってる人からの情報だと、少しずつ成果は出てるようです。とくに発達障がいの子に手厚くできるようになり、クラスの雰囲気改善ができたそうです。学力も大事ですが、なによりも子どもが子どもらしくいられる場所じゃないと。

  6. こどもはノビノビとさせてあげたい。のびのびた君。

  7. そのとおりですね!フリースクールはのびのびしてますよ。主体的にやる時はやるってのが、うちの子どもたちです。

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