ふるさと納税の活用

ふるさと納税「流出>収入」でも収支トントンの北名古屋

北名古屋の財政

流出額は約1.4億円。寄付は約0.7億円。
収支トントンの理由と、もっと稼ぐ取り組み

About

ふるさと納税の制度開始は2008年。

「ふるさと納税」これを読んでくださっている方のなかにも活用されたことがある方もいらっしゃるかもしれません。2008年度の開始から、改正も重ねつつ、全国の自治体(都道府県・市区町村)で制度化されています。

in Case of Kitanagoya

近年では「ポッカレモンの食品」「数珠」「まくら」「うなぎ」などが北名古屋市の返礼品として人気を集めています。

返礼品を含めたふるさと納税の募集については現時点で「さとふる北名古屋市」「ふるさとチョイス北名古屋市」「楽天市場北名古屋市」の3サイトに掲載されており、令和4年度以降は掲載サイトを拡大するということです。
寄付金については「新型コロナウイルス感染症対策」「子育て環境の充実」「教育の振興」「文化の振興」「スポーツの振興」といった幅広い分野や「市長にお任せ」といった少しユニークな活用方法があります。ふるさと納税による寄付金はどういった用途に使ってほしいかを指定することもできるということです。

promoting participation and local dialogue

私自身も市の魅力発信と市内企業の認知拡大につながればという想いで様々な企業の方にお声がけいたしました。

このようにふるさと納税の返礼品ルールに適合する市内の製造小売業の方々が賛同され、さまざまな返礼品を出していただいております。感謝、感謝です!
わたくしも常にアンテナを張って魅力ある商品を探しています。先日もネット通販で実力のある商品を出品されている企業にお声がけさせていただき、ご協力いただくことができました。

なお返礼品の傾向として、近頃はまちの魅力を伝えるために、お店や商品だけではなく体験型の返礼品も人気が増してきています。
今後とも市内事業者の皆様で興味ある方には、ふるさと納税の返礼品にぜひご協力いただきたいと思っております。わたくしでよければ返礼品の商品企画やネット掲載内容などご相談にも応じることができますので遠慮なくご連絡ください。

expenditure and revenue

寄附金額と流出額はどちらが多いと思いますか?

ニュースでも東京都23区や横浜市では170億円超の「赤字」となり財政負担を強めているまちもあります。

北名古屋市からの流出額は約1.4億円です。

ふるさと納税での税収は約7千万円ありますが、1.4億円流出しており、7千万円のマイナスとなってしまっております。

annual income

市内企業の方々のご協力や行政職員の尽力があったからこそ

制度開始では平成27年度から北名古屋市では寄付件数・寄附金額ともに急上昇しており、直近、令和2年度には4,244件、約7千万円……74,661,000円を寄付いただきました。寄付いただきました皆様、ありがとうございました。

in detail

税金としてすべて使えるわけではありません。

実は約7千万円の寄付をいただきましたが、税金としてすべて使えるわけではありません。過熱しすぎた返礼品競争がはじまり、ふるさと納税の返礼品にギフト券や高額商品が提供されるようになり、さらにそれがテレビコマーシャルとして流れるようなことがおきました。これを総務省は不適切な運用と問題視して、2019年6月に寄附金額に対する返礼品の金額の割合を上限3割に改正しました。サイト手数料や送料など事務費もかかるため、市が使える寄付金は実質50%程度だと考えていただければと思います。下の表は必要経費の全国統計ですが北名古屋市でも同程度になっています。

返礼品の金額や送付料等の金額を支払う必要があるため、北名古屋市では約7000万円を受け取り、使えるお金は約3500万円になってしまうということです。
結果として北名古屋市においては、寄付額(実質使えるお金)と流出の差を考えると、約1.1億円の赤字になってしまっています。

全国のふるさと納税の必要経費割合

2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
返礼品の調達に係る費用 38.3% 38.4% 38.5% 35.4% 28.2% 26.5%
返礼品の送付に係る費用 2.6% 5.3% 6.6% 7.7% 7.7% 7.7%
広報に係る費用 0.9% 1.1% 1.5% 1.0% 0.7% 0.6%
決済等に係る費用 1.1% 1.8% 2.1% 2.2% 2.0% 2.3%
事務に係る費用、その他 5.1% 5.7% 6.8% 8.8% 8.1% 8.0%
経費合計 47.9% 52.2% 55.5% 55.0% 46.7%  45.1%

データ作成:ふるさと納税の経費内訳の推移(ふるさと納税ガイド)による

tax re-allocation

国から減収額の75%が補填される制度で
北名古屋は収支トントンになる。

国としても「赤字問題」に関して対策をとっており、ふるさと納税による減収については、地方交付税により減収額の75%が国から補填される制度があります。
したがって約1.4億円の流出額に対して、75%の約1.1億が補填されることになります。先ほど説明してきたように収入7000万の半分、3500万円が実質的な収入になっていますから、国からの補填を合わせると収支はおおよそトントン、というのが令和2年度までのデータから読み取ることができます。

ふるさと納税を活用する住民のかたは今後も微増傾向になることが予想されています。そのため流出額も微増になるでしょう。この部分は交付税交付団体である北名古屋市の場合は補填されますから、取り組みで寄付金額が増えれば、民間企業も潤いますし、市としても財源は豊かになるということがいえます。

先日ご協力を取り付けた企業はネット通販で1億円以上売り上げているということでしたから、その購入経路がふるさと納税に1~2割でもシフトしていただけると、市としてもかなり大きなふるさと納税寄付を受け取れることになります。財源確保のための企業誘致などは時間もコストもかかります。短期的に財源確保することができる、ふるさと納税にご協力いただける企業のかたが増えることは、市にとってほんとうにありがたいことなのです。

the concept

総務省の特設サイトでは、ふるさと納税の三つの意義(理念)が語られています。

・第一に、納税者が寄附先を選択する制度であり、選択するからこそ、その使われ方を考えるきっかけとなる制度であること。
それは、税に対する意識が高まり、納税の大切さを自分ごととしてとらえる貴重な機会になります。

・第二に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域に、これから応援したい地域へも力になれる制度であること。
それは、人を育て、自然を守る、地方の環境を育む支援になります。

・第三に、自治体が国民に取組をアピールすることでふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進むこと。
それは、選んでもらうに相応しい、地域のあり方をあらためて考えるきっかけへとつながります。

City Promotion

北名古屋市のシティプロモーションにつなげていく取り組みにぜひご協力を!

私は制度の意義(理念)には共感します。しかし、北名古屋市の実態からこのままでは市民のために使われる税金が流出し続けてしまう懸念があります。

北名古屋市の事業者の皆さまには、未来の子どもたちのためにふるさと納税の活用をぜひ積極的にご検討いただきたいです。引き続き私自身も市内事業者の皆様に積極的にお声がけしてまいります。

北名古屋市の魅力的な商品や体験サービスなどを返礼品として掲載し「北名古屋市は、いいまちだ!」といったシティプロモーションにつなげていく取り組みにご協力をお願いいたします。

北名古屋市民が一丸となって、まちの魅力を伝えていきましょう!

データ等の出典元

・総務省 ふるさと納税ポータルサイト

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/archive/#ac01

・北名古屋市 ふるさと納税制度

https://www.city.kitanagoya.lg.jp/zaisei/1100279.php

北名古屋市 ふるさと納税ページ

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