フィンランドの教育ってどんなものか調べてみた

フィンランドは公立学校での教育!

日本の文部科学省によるフィンランド共和国教育事情調査報告(速報)によると

フィンランドの学校は、全体の99パーセントの学校が公立(大学は全て国立)であり、ごくまれに私立学校が存在する。

と書かれています。お金を取って教育を行うことが法律に抵触するので私立学校は認められないのだとか。
日本とずいぶんと違った教育方法ですが、成果をあげる教育ができているんですね。

フィンランドが世界一になったわけ

こちらのリンク先の動画が面白いです。学校の授業は短いし宿題もない、と言っています。ちょっと長い動画ですが、日本とはぜんぜん違う学校の様子であることがよくわかるのでぜひご覧ください。
https://www.facebook.com/icvschool/videos/708176256014549/

フィンランドの教育

フィンランドの教育制度について、調べると真っ先に出てくるのがこの資料。
フィンランドの教育 成功への道
まず見た目がかっこいい。日本政府の刊行物で観光目的以外にこんなかっこいい資料は見たことがありません。こうしたところへの気配りが嬉しいですね。ご興味を持たれた方は、フィンランドの教育現場でどんなことをやっているのかは、この資料を読んでくださいませ。ちなみにSUOMIってフィンランドのことです。

わたしが気になったのはこの資料の最後「06. 未来に向かって」に書かれていること。将来の課題に対応できるようにフィンランドの学校をどう改良すべきか、サルベリ教授は次のように述べています。

双方向の対話、協力、問題志向型の学習
「現在学校に通っている子どもたちが将来就くことになる職業や仕事は、大部分がまだ存在していません。学校はもはや、今までと同じやり方で若者に職業人生に関する指導をすることはできまん。職業や状況に左右されないスキルと能力を、学校で学ぶことが重要です。それにはコミュニケーション、対話、リーダーシップ、共感、創造的な問題解決などが含まれます。問題志向型の共同学習、そしてディスカッションのスキルを教えるのは良い方法なので、さらに伸ばすべきです」

学校がやるべきことは詰め込み型の知識教育ではなく、将来の職業や仕事がどうなるかを考えることからスタートして、子どもたちがやるべきことは将来の職業や状況に左右されないスキルと能力、としてコミュニケーション、対話、リーダーシップ、共感、創造的な問題解決を教えることとしています。受験を目的として血眼になっている日本の教育とは視点がかなり違っているように思います。

特別なニーズへの配慮 平等な機会と指導を子どもたちに
「2015 年の PISA(OECD の学習到達度調査)の結果を見ると、以前はフィンランドの教育の強みと考えられていた平等の度合が低下しています。これは気掛かりであり、改善策を見つけるためには、この問題の社会的な根本原因を深く理解する必要があるでしょう。たとえ経済状況が厳しい時でも、子どもたちのために特別な教育と余暇活動を行うのに十分な資金を、学校に保証すべきです。
現在では、これらを親たちの経済力に依存する傾向が高まっています。また、とくに大都市の学校が、良い学校と悪い学校に分かれるのを確実に防ぐべきです」

親の経済状況と学力に相関関係があることはよく知られています。これの解消をするのは国の責任だ、地域によって差がつかないようにすべきだ、との主張はその通りだと思います。日本でも利便性が高く環境がよい地域は、地価が高く家賃も高いことから結果として所得の高い世帯が集まっています。「孟母三遷の教え」という言葉があるように、現実的には住環境の問題もこどもの教育には大きな影響がある、ということを学校で解消しようとしている姿勢は非常に良いことだと考えます。

男児に対する読書の動機付け
「国際的な学習調査を見ると、フィンランドは男児より女児のほうが成績が良くなっています。もし学校にいるのが女児だけなら、我が国はシンガポールと並んで PISA 調査の最上位に入るでしょう。この背景には、男児がもはや娯楽のための読書をしなくなっている、という事実があります。彼らも以前はそうしていたのですが、このことが読解力の急激な低下という結果につながっています。若者、とくに男児がコンピュータに時間を費やしていることが、学校での学習効果が低下している一因です。男児の学習効果を以前の水準に戻すためには、自宅と学校の両方で効果的に時間を管理する必要があります」

興味深いのは男児・女児での差がついていること。日本の中学生でもスマートフォンのゲームばかりしていて勉強がおざなりになっている、という話はよく聞きます。また学力には読書量の差が原因としてあげられています。子どもたちに読書習慣をつける、というのは大事なことだとわかります。

イノベーション、そして突飛なアイデアにも寛容であること
「教育はフィンランドでも他国でも常に変化しているので、以前は上手くいった古いモデルを使って未来のニーズを満たすことは不可能でしょう。フィンランドはイノベーションの国で、面白いアイデアを受け入れる余地がある開かれたコミュニティを誇っています。そのため、教育の新たな方向性を発見するのに最高の場所になるでしょう。しかし、それに成功するためには緊密な国際協力と善意が不可欠です」

そして最後に言っているのが「以前は上手くいった古いモデルを使って未来のニーズを満たすことは不可能でしょう」ということ。日本の社会、特に愛知県は「ものづくり」ということにこだわっていますが、確かに最近では海外企業との競合、特に量産品については中国が世界の工場と呼ばれて久しい昨今、この指摘は留意するべき点かと思います。日本企業は改良は得意だけれど、iPhoneのように斬新な社会を変えるような製品が作れない、と言われています。技術力があっても発想力に欠ける、教科書的なやり方は得意だけれど、自分で道を切り開くような冒険ができない、といったところでしょうか。

学校教育に期待されることが学力の向上、と言われます。しかしながら、人生という長い視点で考えたとき、学校教育の役割りというのは単に受験のための学力の向上ではなく、社会に出て役に立つ能力とスキルの向上がその目的だ、というフィンランドの教育の最後のこのくだりに注目すべきことがある、と私は思います。以前、ACミランサッカースクール小牧のコーチとお話しさせていただいたおり、日本の子どもたちはもっとのびのびとできるようなサッカー教室での指導を日本向けに行っている、とお聞きしました。この北名古屋市では子どもたちの自主性が芽生える教育を進めてほしいです。

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